コンサルタントと聞くと、法人向けの職業であったり、何かの専門家というイメージを持たれる一方で、何をしている人なのか、どんな仕事をしているのかとイメージがつきにくい職業でもあります。
近年においては、コンサルタントとして活動する個人起業家も増加傾向にあり、その正体はまずます怪しいものとしても認識されやすくなっています。
ここではコンサルタントとは一体どんな仕事をしているのか。
コンサルタントの仕事内容や求められるスキル、年収などについて紹介をしていきます。
この記事は、個人起業家としてのコンサルタントを目指す人を主な対象として、これからの時代に活躍できるコンサルタントの一員として活躍してもらうきかっけになってもらえればと考えています。
コンサルタントの働き方を解説|そもそもコンサルタントとは
Wikipediaでコンサルタントと検索をしても出てこないのですが、コンサルティングとして解説されているので紹介をすると下記のように記載されています。
コンサルティングの定義
「コンサルティング」とは語義的には「相談に乗ること」であり、広義にはほとんどの企業が取引先にコンサルティングを行っている、とも言える。
企業の業務領域でも、顧客と「相談する」という観点から、保険会社の営業職や転職斡旋企業の代理人がコンサルタントを名乗る場合がある。しかし、これらは個人を顧客とする業務であり、従来本来のコンサルティングとは根本的に異なる職種である。また、相談業務そのものには課金せず、相談の先で得られる保険料収入や転職者斡旋料などで課金していることからも、コンサルティングとは異なる。
そもそもコンサルティング企業とは、「業務における問題の発見・解決策の提案・業務の改善の補助、経営戦略への提言などを中心に、企業の様々な業務を効率化するための提案自体を売り物にしている企業」 のことをいう。原則としてコンサルティングはサービス業であり、無償で「相談に乗ること」をしながら、ITシステムや他の商品を通じて売り上げをあげている場合は、本項で「コンサルティング」と呼ばないこととする。つまり、商品を売ること自体を主目的とする企業(保険会社など)、何かのための付加サービスとしてコンサルティングを行う企業(転職斡旋会社など)、個人をクライアントとするような企業(リテール金融会社など)を、業態としてコンサルティング企業と呼ぶことはない。
コンサルティング企業においてもERPなどのITシステムを販売するビジネスモデルも存在する。有償でのコンサルティングの結果、「システムの導入が手段として選ばれる」のと、「システムを販売するために手段としてコンサルティングをしている」ものとが提供されており、混乱されやすい。顧客企業が求めていることが助言やアドバイスであるか、問題解決そのものかも曖昧であることや、「相談」のようなものに対価が発生しないという商習慣も混乱に拍車をかけている。
本項では特に断りの無い限り、上記の定義に合致するコンサルティングを生業とする業態、コンサルティングファーム、およびコンサルタントについて詳述する。
なお、現在は上記の事例に加えて雑誌や書籍などにおいて、「経営コンサルティング企業特集」の中に転職斡旋会社が収録されていたり、そうした特集において「戦略系」・「旧会計事務所系」・「IT系」・「総合系」などと、出自・業務領域・改善手段が混雑して粗雑なくくり方をされている事例が多い(会計事務所が出自で、ITを武器とする総合コンサルティング企業は多く存在し、上記の分類で選別することは本来不可能である)。そのため、「経営」「人事」などといった枠組みを付けずにただ「コンサルティング企業」や「コンサルタント」と表現された場合、それが何を意味するか、明確に定義することは難しい現状となっている。
上記の内容を読んでも正直わかりにくいというのが本音です。
わかりやすく言い換えれば、そもそもコンサルタントという職業は、専門知識や経験などをもとにし、顧客が抱える問題や課題を解決する為のアドバイスを行う活動をする人全般を指しています。
このようになります。
主に企業などを対象にコンサルティングを提供している方(=コンサルタント)が組織が抱える問題や課題を解決する為のサービスを提供する人として知られています。
こうしたコンサルタントの方を経営コンサルタントなどのように一括りに考えられてきました。
しかし、現在においては経営コンサルタントと一括りに考えられることはなく、下記のように様々なジャンルに細分化して活躍されることが一般的となっています。
多く知られるコンサルタント
- 人事コンサルタント
- WEBマーケティングコンサルタント
- 営業コンサルタント
- ITコンサルタント
- 環境コンサルタント
- 再開発コンサルタント
- 技術コンサルタント
- ブランディングコンサルタント
など
個人起業家が名乗るコンサルタント
先にこれまでに言われてきたコンサルタントという言葉について紹介をしました。
しかし、近年では個人起業家としてのコンサルタントが増加しているということもあり、業種や専門分野も様々な広がりを持っていることが現状としてあります。
- 恋愛コンサルタント
- 婚活コンサルタント
- ダイエットコンサルタント
- 起業コンサルタント
- ブログ集客コンサルタント
- セールスコンサルタント
- プレスリリースコンサルタント
- 整体院向けコンサルタント
- サロン集客コンサルタント
- リピート通販コンサルタント
など
こうした個人起業家が名乗るコンサルタントの多くは、同じ個人起業家を対象にしたコンサルティングの他にも、主婦やサラリーマン、OL、定年後の方などのように一般の方を対象にしたコンサルティングなどを行う人が多い傾向にあります。
コンサルタントとは|まとめ
コンサルタントについてをまとめると、ある専門分野において、顧客が抱える悩み、問題、課題を解決する為に、知識や経験を元にアドバイスを行う人のこととなります。
言い換えれば、悩みや問題を抱える人が存在し、その問題などに対しての解決策を持ち合わせているのであれば、誰でもコンサルタントとして活動をすることができるというのも事実としてあるということです。
逆を言えば、需要のないところにビジネスは成り立たないのと同じでコンサルタントとしての活動は難しいということです。(名乗るだけなら誰でもできます)
コンサルタントの仕事内容
コンサルタントは実際にどのような仕事を行なっているのでしょうか。
仕事内容として考える際に、まずは下記の様に大きい項目から分類をしてイメージをしやすくしていきます。
コンサルティングの分類
BtoB
ビジネスをしている人に対してのコンサルティング
- 集客
- セールス
- マーケティング
- ライティング
- マネジメント
- 人事
- 資金調達
- リスク管理
- IT導入
BtoC
ビジネスをしているのではない、一般の顧客を対象sにしたコンサルティング
- 恋愛
- 婚活
- ダイエット
- 除霊
- 起業
- 料理
- 掃除や片付け
BtoBとBtoCについて
- B=ビジネス:Business
- C=カスタマー:Customer
BとCには上記の言葉の略称として使われており、BtoBの最初のBはあなたの立ち入りとしてビジネスをする側が表されています。後ろに付くBまたはCは対象者を指しており、ビジネスをしている人なのか、ビジネスをしていない一般の方なのかという違いを表しています。
対ビジネス、対一般消費者以外にも下記のような分類もあります。
- BtoG (Business to Government) :行政を対象とした場合
- BtoE (Business to Employee) :従業員を対象とした場合
あなたが行うビジネス(あなたが扱う商品)がどんな人を対象としたビジネスなのかによって、コンサルタントとしての仕事の役割は変わってきます。
ただ変わらないことは、顧客の悩みや問題を解決する為のアドバイスをする側という点です。
コンサルタントの仕事内容|どんなことをやっているのか
コンサルタント=アドバイスをする人と言ってしまうと簡単そうに感じるかもしれませんが、実際には簡単な仕事ではありません。
例えば、ある会社の売上を上げるサポートをしようと思っても下記のように考えることができます。
- 集客面
- 商品面
- 社内環境面
- 経費などの資金面
など
さらに分解をすると下記のようになっていきます。
集客面の場合
- メディアごとのアクセス数
- メディアごとの成約数
- メディアで打ち出すメッセージ
- ターゲットに対する訴求はあっているのか
- 広告費などの費用対効果はあっているのか
- ターゲットにあったメディアを選べているのか
- ライバルとの差別化はできているのか
- 自社の強みは打ち出せているのか
- オファーは適正なのか
など
ざっくりと書き出しても上記のように分解することができます。
実際には、メディアをさらに分解することも可能で、SEOなのか、SNSなのか、広告なのか、チラシなのか、ポータルサイト系なのかなどによっても施策は変わってきます。
コンサルタントは、こうした一つ一つの問題や課題の解決をする為に、知識や経験を用いるのですが、それと併用してフレームワークやツールと呼ばれるものを使い分析から解析、アドバイスなどを行なっていきます。
コンサルタントが使用する代表的なフレームワーク
マーケティングで使える16のフレームワーク【起業するなら知っておこう】
https://vacation-ma.co.jp/blog/marketing-framewor-1/上記はマーケティングという面で紹介をしていますが、ビジネス全般やそれ以外のところで使用することもできるフレーム紹介しています。
コンサルタントに必要な5つの力
コンサルタントに必要なスキルは、顧客によって変わってきます。
その為、ここでは知識や経験などの情報を大きくスキルという言葉を用いて紹介します。
- スキル
- コミュニケーション能力
- セールス力
- 集客力
- 思考力
全てが必要というわけではありませんが、どれも持っていることが好ましいものとなります。
コンサルタントに必要なスキルについて
顧客が抱える問題や悩みを解決する際の、ある専門分野における知識や経験がここに該当します。
コンサルタントに必要なコミュニケーション能力について
コンサルタントはただアドバイスをするだけの人ではありません。
顧客の話を聞く、特に顧客が思っている課題は実は根本原因となるものではない傾向が強い為、本当の問題を引き出すコミュニケーション能力が求められます。
同時に、相手に伝えるものとしてのコミュニケーション能力も求められます。
仮にあなたが伝えるべき内容を思いついたとしても、それが相手(顧客)に伝わらなければ価値は生まれません。
そうした相手に伝えるコミュニケーション能力もコンサルタントに求められる力として存在してきます。
補足
相手に伝えることが苦手という人の傾向として、喋るのが苦手というケースと伝えるのが苦手というケースがあります。
喋ることが苦手という人の場合は、頭の中で伝えるべきことはあるが言葉にできないというケースが大半です。そうした場合にはツールを用いて視覚的に伝えることがオススメです。ここで指すツールとはPowerPointなどを用いての資料などが該当します。
伝えるのが苦手という人は、資料などを作ることすらも苦手なケースがあります。そうした場合は、事前準備が必要以上に重要となるケースがあります。事前に質問項目を洗い出しておき、それに対する答えを用意しておく。顧客によって確認するチェック項目をチェックリストなどにまとめ用意しておく。活動内容や顧客によって必要なものなどは変わりますが、事前の準備を他のコンサルタントの何倍以上も力を入れておく必要があります。
コンサルタントに必要はセールス力について
コンサルタントとは言え、自分自身を売り込む力は必要です。
必要な人が目の前にいても、自分自身を売り込むことができなければコンサルタントとしての価値を提供することはできません。
コンサルタントに必要な集客力について
集客コンサルタントが集客できない。
なんて言ったら笑うかもしれませんが、実際によくある話です。
コンサルタントとして活動をしようと思えば、顧客がいなければ当然ビジネスとして成り立ちません。
セールス力も大切ですが、セールスをする相手をあなたの目の前に集めることもコンサルタントとして活動する上では必要不可欠なのです。
コンサルタントとしての思考力について
知識や経験からアドバイスをすることが主な仕事となりますが、時代が変われば時代に合わせた変化も求められます。
業種などにもよりますが、一生そのまま使い続けられるモノを扱える人は数限られています。
そして、時代の変化とともに、見込客も変化をしていきます。
情報過多となっている現代において、あなたよりもある分野において情報を持っている見込客も少なくありません。
そうした時代に合わせた変化に対応できる思考力や状況によって対応できる思考力、顧客よりも高い視点で物事を見る思考力、コンサルタントにはこうした力も求められます。
コンサルタントの立場について考える
コンサルタントの仕事は正直なことを言えば、答えのないことを考え続ける仕事です。
恋愛に関してのコンサルティングを行なっていたとしても、売上アップのコンサルティングを行なっていたとしても、どこで妥協するのか、言い換えればどこをゴールとするのかを定めておく必要があります。
同時に、顧客に求められる成果はどのレベルであれば許されるのか、どこが許容範囲となるのかなどの面からも考えておく必要があります。
ビジネスというものもそうですが、コンサルティングという仕事に終わりはありません。
ある意味での妥協ポイントを決め、それを達成する、そのことができて初めてコンサルタントとしての仕事が終わるとも言えます。
こうした終わりなき仕事、それが「コンサルタント=超絶激務」だと言われる理由でもあります。
コンサルタントの年収はどのくらいか
コンサルタントという職業は肉体労働ではなく、頭脳労働や精神労働に該当するものです。
ある意味で、肉体労働には収入の限界がありますが、頭脳労働には収入の限界はありません。
見方を変えれば実力主義、言い値で稼げる職業とも考えられます。
企業に勤めるコンサルタントの年収
一般的には500万~1,000万円と言われていますが、実際にはそれ以上稼いでいる人もたくさんいます。
薬食が上になればなるほどに、数千万単位で上がっていく人がいるのもコンサルタントという職業の特徴でもあります。
個人起業家としてのコンサルタントの年収
起業しコンサルタントとして活動をしている場合は成果報酬だと考えてみるとイメージがしやすくなります。
その為、年収0円~数億円というように幅広く捉えることができるとのです。
コンサルティングの報酬額も自身で決めることができ、単発で行うのか、期間を決めて行うのか、プロジェクト単位で行うのかなどによっても価格設定は自由があります。
これまでに数百名の個人起業家としてのコンサルタントを見てきた中では、3ヶ月~1年という期間を設け、20万円~200万円という人が多い傾向にあります。
私のクライアントの場合をとってみても、下記のような価格設定を行なっています。
- 3ヶ月=35万円
- 6ヶ月=60万円
- 1年=100万円
- 1年=300万円
こうした金額を見て、安いと感じるか高いと感じるかは人によって様々ですが、必要とする顧客に対して、あなたのサービスが必要だと感じてもらえる、価格以上の価値があると感じてもらえるのであれば、その金額は適正と考えることはでき、価値提供として成り立つということです。
コンサルタントの報酬額の考え方
コンサルタントは常に頭の中で様々な情報を処理することも求めらる為、決められたことをやっていれば良いという仕事ではありません。
その為、どのような案件を、どのような成果を持って終わらせられるのかが重要になってきます。
自身のサービスを売る側として考えるのであれば、必要な人が価格としてどのくらいの価値を感じてくれるのかという視点が一つのポイントとなるということです。
同時に、コンサルタントとしてのマインドセット(自身との向き合い方)も重要になってきます。
提供するサービスの価格が自分自身で高いと思っていれば、それは提供する価格として高いもので間違いありません。
しかし、顧客にとって価値があり、サービスを提供しなければいつまでも今の課題をクリアできない、課題をクリアすることでより良い未来を手に入れることができると強く確信できているのであれば、あなた自身が考える価格は高くないと捉えることができます。
とはいえ、最終的には顧客があなたと取引をするかどうか、価値が見合っているのかを決めるので最終的には適正価格に落ち着くことが多い傾向にあります。
コンサルタントのやりがい
コンサルタントとしての仕事や年収について紹介をしてきましたが、最後にコンサルタントとしてのやりがいについて3つ紹介をしておきます。
- 年収が高い
- 自己成長
- クライアントに感謝される
年収が高い
どんなに綺麗事を言っても、ビジネスとしてコンサルタントという道を選ぶのであれば収入が高い分には嫌な気はしません。
企業に勤めるコンサルタントであっても、起業して行うコンサルタントであっても高い収入を得られる可能性があります。
自己成長
人にアドバイスをするということは、自身の知識や経験のアウトプットをするということです。
アウトプットするには、膨大な情報量を分析しまとめあげる力が必要となってきます。
そうした活動は自己の成長に繋げることができ、日々インプトットとアウトプットを繰り返すことでより高みを目指すことができるようになります。
クライアントに感謝される
一番の恩恵になるかもしれませんが、コンサルタントとして活動をしていれば感謝される機会が数多く存在していきます。
人は自分の為には頑張ることができにくいものですが、人の為なら頑張れるものです。
お母さんやお父さんが子供の為なら頑張れるというのと一緒です。
自身の収入を増やしたいというのももちろん十分な動機ですが、クライアントが喜んでくれることで、結果収入が後からついてくるようになるとコンサルタントとして成功することはほぼ間違いない状態になれるとも言えます。
まとめ
ここでは、コンサルタントという職業について紹介をしてきました。
近年では副業の解禁や、若くして起業することが当たり前のようにできる時代になってきています。
そうした中で、あなた自身が経験してきたことを武器に起業する道も一つの正解となってきました。
経験したことがないものには何もできませんが、あなたが経験してきたことで人が救えるのであれば、それは一つのあなたの人生の選択肢となります。
経営コンサルタントなどのように、これまでのコンサルタントのという概念以外にも道ができている中で、あなたがあなたにしかできない何かでコンサルタントとして活躍する一つのきっかけになれば何よりです。