キャッチコピーを作ろうと思ってもなかなか言葉が思い浮かばない。
何を書いたら読み手を引き込むキャッチコピーになるのかがわからない。
もしかしたらあなたは、納得できるキャッチコピーが作れずに悩んでいるかもしれません。キャッチコピーに関するあらゆる本を読んで、セミナーに参加して学び続けているかもしれません。中には情報商材を買いあさっている人もいるかもしれません。
しかし、キャッチコピーをいざ作ろうと思っても、いったいどうやって作ったらいいのかわからずに手が止まってしまっている。実はそうしたケースは多く、アイデアはあるのに形にできない、販売にたどり着けないというケースはよく見かける光景です。
そうしたキャッチコピーが作れないことは、あなたに才能がないから書けないのでも、あなたのインプット量が足りなかったわけでもありません。これまであなたはキャッチコピーの作り方を知らなかっただけです。今までキャッチコピーを作ろうと思っても手が進まずに苦しんできた状態を乗り越える為の方法について解説をしていきます。
作り方だけを知りたい場合はキャッチコピーの作り方|誰に何を言うかを作る3Stepからお読みください。
キャッチコピーの作り方|学ぶ前に知っておくべきこと
何を学ぶ際にも同じですが、そもそもの目的や役割について知っておくことで、学ぶ内容の質が変わってきます。
なぜそれが必要なのかなど、一つ一つの「何故」という問いを解消していくこと。それが学びを最大限に活かすことができる方法の1つです。
キャッチコピーの役割とは
キャッチコピーの役割は、読み手(ユーザー)の視線を一瞬で奪うことです。
ユーザーの視線を奪うことができなければ、長いコピーであっても、短いコピーであっても読まれることはありません。キャッチコピー自体に長さや文字量などのルールなどは一切ありません。キャッチコピーを見て、ユーザーの視線を奪えれば良いということを覚えておきましょう。
ここでの視線を奪うということは、ユーザーの興味関心を引く、ユーザーが自分に必要なものかもと思わせるなどの状態に引き込むとも置き換えることができます。なお、興味や関心を持ってもらえるのであれば尚のことキャッチコピーとして優秀であり、長く使い続けられるものとして存在してくれるようになります。
キャッチコピーの作り方での原則
キャッチコピーを作る上での原則はまず型を見つけること。その型というのは、キャッチコピーを作る際のベースとなるすでに存在しているキャッチコピーのことです。
新しいキャッチコピーを作ろうとしているのであれば、まずやるべきことはあなたが作りたいと思っているキャッチコピーの為に真似することができるキャッチコピーを探し見つけること。
しかし、真似するキャッチコピーの型を探すことも重要ですが、それは原則の1つであって答えではありません。あなたが作りたいキャッチコピーに合わせて、どんな種類のキャッチコピーを選ぶのか。見つけた型をどのように使うのかまでを含めて原則として存在していることを覚えておきましょう。
キャッチコピーの作り方にはある原則が存在している
あなたはキャッチコピーとして広告の歴史にも残り語り継がれている次の2つのコピーを知っているでしょうか。
紹介する2つのコピーを見ることで、キャッチコピーを作る際のヒントを手に入れることができます。
世界的にも語り継がれるキャッチコピー1
片足のゴルファーが発見した
フックやスライスをなくして飛距離を50ヤード伸ばし
ほぼ一晩でスコアを10ポイント減らす驚くべき秘密!
このコピーを書いたのは、ジョン・カールトンというコピーライターです。ジョン・カールトンはアメリカで25年以上に渡り市場を問わず、様々な商品を大ヒットさせてきた世界トップクラスのコピーライターだと言われています。
ジョン・カールトンは「生存している中で、世界で最も真似されているコピーライター」としても知られていて、コピーライティングを学んでいる人であれば、間違いなく誰もが知っているライターの一人です。
ここで紹介したキャッチコピーは、ジョン・カールトンが書いたコピーの中でも最も有名なもので、15年以上の年月の間、キャッチコピーの修正や見直しをすることなく売れ続けた「片足のゴルファー」セールスレターの冒頭の文章です。
世界的にも語り継がれるキャッチコピー2
時速60マイルで走る新型ロールスロイスのなかで一番の騒音は、電子時計の音だった
このコピーを書いたのはデイヴィッド・オグルビーという20世紀の偉人として今もなお尊敬され続けている偉大なコピーライターです。
ここで紹介したコピーはデイヴィッド・オグルビーが書いたコピーの中で最も有名なコピーであると言えます。
2つの偉大なキャッチコピーに共通する原則
紹介した2つのキャッチコピーのように、一度成功させることができれば、長く使い続けられることができるようになります。
しかし、ここでお伝えしたいことは実はそうしたことではありません1つ目の「片足のゴルファー」のコピー、これはジョン・カールトンが書いたコピーであり、世界でも有名になったオリジナルのコピーだと言われています。
ですが、デイヴィッド・オグルビーの書いた「時速60マイルで走る新型ロールスロイスのなかで一番の騒音は、電子時計の音だった。」というコピーは、実は元となるコピーがあり、そこから作られたものだったということです。
元となったキャッチコピーは次のものです
新しいピアースアローの車のなか、唯一聞こえるのは電子時計の音
デイヴィッド・オグルビーの書いたコピーは、世界的に有名なキャッチコピーですが、それでも実は完全なオリジナルで作られたものではなく、そのもととなるキャッチコピーが存在していたということが、今回お伝えするキャッチコピーの作り方で一番重要なことになってきます。
2つの伝説のキャッチコピーに共通する「型」
デイヴィッド・オグルビーの書いたコピーは参考とされた「もの」がありました。
その反面、ジョン・カールトンの片足のゴルファーはオリジナルの「もの」でした。
しかし、ジョン・カールトンの書いたコピーは、その後今に至るまで売れるキャッチコピーの参考となる「もの」として使われ続けています。片方は参考があり、型は参考となり続けている。ここに一番重要なことが隠されており、キャッチコピーを作る上での原則として存在してくるのです。
その原則というのが、キャッチコピーを作ろうと思ったらまずは「型」を探すということになるのです。
キャッチコピーを作る上で大切なこと
キャッチコピーを作る上での大切なこと、はまず型を見つけること。その型というのは、キャッチコピーを作る際のベースとなるすでに存在しているキャッチコピーのことです。
新しいキャッチコピーを作ろうとしているのであれば、まずやるべきことはあなたが作りたいと思っているキャッチコピーの為に真似することができるキャッチコピーを探し見つけること。
コピーライターという職業をしているからこそ言えることですが、真似する(参考とする)コピーが見つかった時点で、ライティングの半分が終わっている状態といっても言い過ぎではありません。しかし、真似するキャッチコピーの型を探すことも重要ですが、それは原則の1つであって答えではありません。
あなたが作りたいキャッチコピーに合わせて、どんな種類のキャッチコピーを選ぶのか。見つけた型をどのように使うのかまでを含めて原則として存在していることを覚えておきましょう。
キャッチコピーを作る時の落とし穴|「作る」から「探す」へ
キャッチコピーの作り方を学ぼうと思った時には、一つ大きな落とし穴が存在しています。
それは、キャッチコピーの作り方がわからないが故に、ただ素晴らしいコピーを思いつくのをひたすら待ってしまうことです。
- パッと閃いた
- 降りてきた
- 言葉が自然と浮かんできた
コピーを作る際、人によっては上記のように表現をされることがありますが、実は何もないところから閃くことも、降りてくることもありません。しかしそれを知らずに、ただ降りてくるのを待っている、閃くことを待ち続けている、そうした状態が実際にまだまだ多く存在し、時間だけが無駄に過ぎてしまっている現実があります。
そうした人の言葉を鵜呑みにしてしまい、何も生まない時間を過ごしてしまうことこそ、キャッチコピーを作ろうと思った時に存在する落とし穴なのです。そうした落とし穴から脱出する為にも、キャッチコピーを作る為の「型」を見つけることを何よりも優先し重要視する必要があります。
キャッチコピーの作り方|言葉の狙い目的は何か
キャッチコピーを作る際の型は決まったとしましょう。しかし、そうしても次に何をすればいいのかと再び頭を悩ませることになってきます。そうした状態を払拭する方法もキャッチコピーを作る際の原則に存在しています。
ですが、その前に型を決めることの次に大切なことを考えておく必要があります。それが作りたいキャッチコピーの「目的」は何かを明確にすることです。
あなたが作ろうとしているキャッチコピーの目的、これから作り出される言葉の狙いは一体なんなのかを明確にしていきます。実はそうした目的な狙いなどの情報がないままに型を選んでも反応の取れるキャッチコピーが作れるのかは難しくなってしまいます。
参考例としてメルマガを題材にして目的を考えてみましょう。
参考例|メルマガにおけるタイトルの狙いは何か?
メルマガには、タイトルと本文とのパーツが存在しています。メルマガにおけるキャッチコピーと言えば、タイトルになってきます。
メルマガのタイトル=キャッチコピーと考えると、そのメルマガタイトルの目的は何かlと考えることができ、答えはメルマガを開封してもらうこととなるわけです。
たった1行の言葉ですが、その目的は開封をしてもらう為に必要な言葉になる。このようにあなたが作るキャッチコピーにはどんな目的があるのかを考えてみてください。
参考例|ブログにおけるタイトルの狙いは何か?
ブログの例でも考えてみましょう。ブログには、タイトル、目次、本文と大きく3つのパーツが存在しています。
ブログにおけるキャッチコピーは、メルマガ同様にタイトルとなります。では、ブログタイトルの目的は何かと考えてみると下記のようになります。
検索キーワードに対して上位表示をさせ、そこから検索ユーザーにクリックをしてブログを開いてもらうこと。
目的によってキャッチコピーの作り方は変わる
ここでは、メルマガとブログのタイトルを例題として紹介しましたが、それぞれのタイトルの作り方だけ見てもキャッチコピーの作り方は下記のような違いが生じてきます。
メルマガタイトルの場合
メールボックスに届く大量のメールの中から、目を引かせ開封をしてもらう。さらに本文を読んでもらうことが必要となる為、開封してから本文を読んでみたくなる言葉を使う必要がある。
ブログタイトルの場合
まずはSEOの検索で表示される為にも、キーワードを選び、そのキーワードをタイトルに入れる必要が出てきます。さらに、本文にどのような内容が書かれているのかがわかるようになっていることも重要となり、メルマガと比較しても、言葉の選び方や言葉の使い方が違ってくるのがわかるでしょう。
セールスレターの場合
セールスレターやランディングページの場合は、1行でまとまるケースもあれば、冒頭で紹介した「片足のゴルファー」のようjに数行で表すコピーを作るケースがあります。
セールスレターにおけるキャッチコピーの目的は、ページを開いた人に興味を持ってもらい、自分のためだと思わせ、その先の本文を読んでもらい、最終的に商品の購入や申し込みなどの行動に繋げることです。
セールスレターやランディングページの場合は、90%以上がトップのコピーで成約率が決まってきます。つまり、キャッチコピーとしての役割が果たせていないコピーではどんなに素晴らしい商品であっても売れないものになってしまうということです。
ここでは、メルマガ。ブログ、セールスレターの3つのパターンでキャッチコピーの目的の違いによる作られ方の違いについて紹介しました。
キャッチコピーの作り方と一括りにしても、キャッチコピーにはさまざまな目的や狙いがあります。あなたが作りたいキャッチコピーの目的、狙いを明確にすることをまずは取り組んでください。
キャッチコピーはマーケティングの視点で考えれば入口に該当するかもしれませんが、目的(ここでは達成したいゴールとします)からの逆算によって作られます。エンドユーザー(顧客になる人)に最終的にどんな行動をとってもらいたいのか、その為にはどんな言葉が効果的なのかを考えるのです。
エンドーユーザーに効果的な言葉の探し方
エンドユーザーが、あなたが作るキャッチコピーを見て興味関心を持つとした場合、そこには何かしらの悩みや課題を通した欲求というものが存在しています。その欲求に対して、どんな言葉がヒットするのかと考える必要があります。
人は、悩みや問題を抱える前には、何かしらのきっかけが必ず存在しています。
欲求が生まれるということは、何かしらの状態(言語化されたもの)があるということになります。きっかけを通して、欲求が生じ、欲求が存在することで悩みや問題として存在するというのが一連の流れです。エンドユーザーに刺さる言葉というのは、まさにそのきっかけに対してアプローチすることがとても効果的です。
補足と注意点
きっかけがあることで欲求が生じますが、悩みや問題が生まれた時、それを解決したいと思います。その時に、人は感情でものごとを考えるようになる。つまり、欲求があり、その後に感情が存在すると考えることができるということです。
ただし、一点注意点があります。
それは、きっかけに対して、欲求が言語化できない状態にある場合です。その場合、何が問題なのか、何が課題なのかなどの次のステージがエンドユーザー自身が気付くことができていない状態と考えることができます。つまり、そうした人は見込客になる可能性が低いということもあるということ。
だからこそ、次にお伝えすることが重要になってきます。
キャッチコピーの作り方|狙いはピンポイントに決める
キャッチコピーを作る際に、次のような質問をよく受けます。
- ターゲットは絞った方が良いのでしょうか?
- 絞ったらお客さんが減っちゃいそうなのですが・・・
- できるだけ多くの人に見てもらいたいのですが・・・
このような質問や疑問はコピーを作ろうと思っている人であれば、誰もが経験したことがあるのではないでしょうか。キャッチコピーを作る際、狙いや目的、ターゲットを絞り混まずに作ろうとすると、どうしても曖昧なメッセージや言葉を使うことになってしまいます。
- 幸せになれる
- 成功できる
- 成長できる
- 楽しめる
- 健康になれる
上記は私のところに質問をしてくる人に多く見られる言葉の選び方の一例です。
狙いが広ければ広いほど、目的が曖昧であれば曖昧であるほどに、使う言葉も曖昧なものになってしまい、誰にでも当てはまるけれども、誰にも刺さらないコピーになってしまいます。
その反面で、狙いが小さければ小さいほどに、あなたが作るキャッチコピーはあなたが動かしたいターゲットに刺さるようになります。言葉の選び方次第では、ターゲットの心の奥深くまで刺さり、行動をとルフェースまで持っていくことも可能となります。
加えるならば、狙いを定めれば定めるほどに具体的な言葉やメッセージとなり、具体的な言葉やメッセージはユーザーの頭の中で自分だったらとイメージを置き換えて想像してくれやすくなります。
曖昧な言葉では、イメージを置き換えることはできませんが、具体的な言葉であればあるほどイメージを置き換えることができるという点からも狙いや目的、ターゲットは小さく的を絞った方が良いのです。
イメージとしては、ピンと張ったサランラップを手のひらで押しても破ることは難しいですが、針などの鋭利なものであれば、ほんの少し突き刺すだけで簡単に穴を開けることができます。
キャッチコピーも同じで、ピンポイントにすればするほど相手の心に刺さるコピーが作れるようになるということです。
ターゲットをたった一人のお客様に向けてキャッチコピーを考える
ターゲットはたった一人に絞り込むことはとても大切です。
その際に、ターゲットの特性として下記の情報を絞り込むことでよりピンポイントに刺さるコピーを作ることができるようになります。
ターゲットを絞り込み洗い出す要素
- ターゲットの性別と年齢
- ターゲットのなりたい姿
- ターゲットが抱えている悩みや問題
- ターゲットの抱く感情
- ターゲットが持つ欲求
ペルソナを作る時のような、家族構成や職業などももちろん重要ですが、それ以上にターゲットの欲求や感情を絞り込み考えていきます。
ターゲットを絞り込む際に、なんとなくあなたの商品やサービスを買ってくれそうな人を考えていてはキャッチコピーとして弱い、反応の取れにくいものになってしまいます。
たった一人のターゲットに届けるキャッチコピーだからこそ、そのたった一人の人を振り向かせることができ、さらにたった一人のさらに向こう側に隠れている、たった一人と同じ属性の見込客の心に刺さるキャッチコピーが作れるようになります。
ターゲットを一人に絞り込む理由
キャッチコピーに限られたことではありませんが、ターゲットを絞り込む時には一人の人まで絞り込むことが大切になります。スマホやパソコンに届いたメールであれば、あなた宛のメールだったとしても、大半のメールは無視してしまうかもしれません。
しかし、あなただけに向けられたメールだったとしたらどうでしょうか?あなただけに向けられた、メールであればメールボックスからそのメールをクリックし開封し、中に何が書かれているのかを確認するはずです。
同じように自宅のポストに入っている手紙を思い浮かべてみてください。
あなた宛に届いた手紙を読むことなく、ゴミ箱に捨てることがあるでしょうか?綺麗な封筒で送られてきた手紙であれば、なおのこと読まずに捨てるなんてことはしないはずです。なぜ、あなたに向けて送られたメールや手紙は中身を確認するのでしょうか。
そこにキャッチコピーを作る際、ターゲットを一人の人に絞り込む理由が隠されています。
あなたが作るキャッチコピーは、あなたがある一人の人に向けて書き記す手紙の一行です。ましてや、書き出しがその先を読まなくてはいけない文章から始まっていれば、その先を読まずにはいられない状況を作ることができます。
あなたが作るキャッチコピーもそうであることが理想であり、そうした先を読みたくなるキャッチコピーをあなたにも作ってもらいたいと思います。
同じ商品、同じサービスでも狙いや作り方に違いがある
扱っている商品やサービスによっては、同じ商品を扱っている場合でも状況によってキャッチコピーの作り方が変わってきます。
状況の違いについては下記のような要素があります。
- 新しい商品なのか
- すでに存在している既存商品なのか
- 新商品を試してもらいたいのか
- 新商品を購入してもらいたいのか
- 商品の内容を伝えたいのか
- 商品の販促をしたいのか
同じ商品やサービスであっても、目的や狙い、その時の商品やサービスの状態によってキャッチコピーの作り方も言葉の選び方も変わってきます。
あなたが作るキャッチコピーはどんな目的を持っているのかを、「何について」のキャッチコピーなのかと考えてみましょう。
ターゲットが求めていることは「どんなこと」なのかを想像する
キャッチコピーを作る際に、「何を書くか」「何を伝えるか」「何を言うか」このように考えた時に、最も大切なことは、ターゲットが欲しがっているものは「何なのか」と考えることがです。
マーケティングを学んでいれば聞いたことがあるかもしれない、「ドリルを売るには穴を売れ」という言葉があります。この言葉は、電動ドリルという商品を買う時に、その商品(ツール)を使って本当に欲しているのは電動ドリルを使って開ける穴だという話を表しています。100%全ての人が穴を欲しているのかと質問をすれば、必ずしも穴を開ける為にドリルを買うわけではありません。
ここでポイントとなるのは、ドリルを売りたいと思ったなら、そのドリルを使って購入した人が何をしようと思っているのかという購入した先の未来の状態を売った方が電動ドリルは売りやすいということです。
書籍から読み解くキャッチコピー作りのポイント
あなたも次のような経験をしたことがあるかもしれませんが、本屋で本のジャケットとタイトルを見てついつい買ったものの読まずに平積みにされている本を手にしたことがあるのではないでしょうか。
こうしたことは、本を手にした先にあなたが得られるであろう未来や、本に書かれている内容を読むことで「こうなれる」のではないかとイメージをしたことで取った行動だと言えます。書籍などのタイトルや帯に書かれた言葉はキャッチコピーと同じ役割を持っており、ターゲットに刺さる言葉を選び作られています。
そうして作られた言葉によって、あなたは本自体が欲しいと思ったのではなく、本をを手に入れることで、その本を読むことで、求める何か新しい未来を想像したということに繋がってきます。
車の購入時から読み解くキャッチコピー作りのポイント
車の購入時を想像しても同じように考えることができます。
軽自動車から高級車と呼ばれる車種まで様々なものがありますが、そうした車においても車単体が欲しいのではなく、車を手に入れることで得られる可能性や未来のコトを買っているということです。
- 子供と一緒にドライブできる
- 雨が降っても濡れずに移動ができる
- かっこいい車に乗っている自分を見せたい
- 彼女と一緒にドライブに行きたい
- 好きな時に自由に移動ができる
このように、モノ自体を買っているのではなく、その先に存在する「得られる何か」に対して人は行動、購買を行うということを覚えておきましょう。
何を書くかを4つの視点から考える
キャッチコピーを作る際には、最終的には何を書くかということに集約されてきます。
セールスをするためのキャッチコピーとして考えると「何を書くか」は大きく4つの視点で考えることができるようになります。
- 商品のスペック
- ベネフィット
- 商品価値
- 商品を通じて得られる満足感
セールスをする際のキャッチコピーとして、どこに焦点を当て言葉を書くかが反応率を左右するポイントとなります。
ただし注意点として、4つの視点に加えて、ターゲットを軸にして考えることが重要です。
例えば、ベメフィットと表しても、ターゲットによって求めるベネフィットは大きく違ってきます。商品価値も、どんな人が手にするのかによって価値の捉え方は様々です。商品がもたらしてくれる顧客の満足感も、ターゲットによって感じ方や捉え方などは変わってきます。
あなたが一人に絞り込んだターゲットを軸にして、何をいうかという4つの視点と向き合っていきましょう。
シチュエーションを描くことを忘れない
4つの視点で考えることについて紹介しましたが、キャッチコピーに落とし込む際には、ユーザーが思い描くことのできるシーン(場面)をあなたが思い描くことを忘れてはいけません。
あなたが思い描けない状態は、ユーザーも思い描くことはできません。(ユーザーにしか思い描くことのできないこともあるので100%ではないですが)
- 商品のスペック:どんなシチュエーションが手に入るのか
- ベネフィット:どんな未来の生活が待っているのか
- 商品価値:どんな変化が待っているのか
- 商品を通じて得られる満足感:どれだけの優越感に浸れるのか
上記は一例ですが、上記のような場面をエンドユーザーが思い描くことができれば、キャッチコピーとしては言うことが無い状態になれるでしょう。
冒頭で紹介した、「時速60マイルで走る新型ロールスロイスのなかで一番の騒音は、電子時計の音だった。」というコピーを改めて見てみても、シチュエーションを思い描くことができます。
このように、コピーを見て背景が描かれる状態を求め、日々キャッチコピーの制作と改善をしていければ、あなたのビジネスや活動にあったコピーにたどり着ける日が来るかもしれません。
キャッチコピーの作り方|誰に何を言うかを作る3Step
キャッチコピーはどんな業種、商品、サービスであっても3Stepで作ることができます。
0から考えようと思うと3Stepでは作れず、冒頭でお伝えしたような考え込んでしまい、降りてくる状態を待ち続ける日々が始まってしまいます。そうならない為の3Stepを紹介するので是非取り組んでみてください。
- Step1:ベースとなるキャッチコピーの元を見つける
- Step2:ベースとなるキャッチコピーを穴埋め形式に置き換える
- Step3:あなたのメッセージを穴に埋め込む
Step1:ベースとなるキャッチコピーの元を見つける
最初はまず参考とするキャッチコピーを見つけることから始めます。
企業のキャッチコピーを作る場合のコピー例
- 地図に残る仕事 大東建託
- あした、何着て生きていく? earth music&ecology
- はやい、やすい、うまい 吉野家
- 暮らしを感じる、変えていく。 P&G
- あなたの好きだった場所は、今もそこにありますか? 大成建設
- お金で変えない価値がある Master Card
- ちょっと欲しいが、たくさんある UNIQLO
- 価値ある時間の想像 コナミ
- この星にたしかな未来を 三菱重工
- 家は路上に放置されている セコム
- 昨日の自分に差をつける 河合塾
- インテル入っている インテル
- きれいなお姉さんは、好きですか? Panasonic
- 名もなき道の向こうへ スバル
- 明日、世界が滅びるとしたら、今日、何をやるだろう SEIKO
- 恋してないと、弱くなる。恋ばかりだと、脆くなる LUMINE
- 自然と健康を科学する ツムラ
- あったらいいなをカタチにする 小林製薬
- キミが幸せになっても、誰も困らない リクルート
- 子供から、想像力を奪わないでください ACジャパン
- ひとのときを想う JT
- 大丈夫、君は絶対、一人じゃないから ウルトラマン協会
商品コピーを作る場合のコピー例
- 駅前留学 NOVA
- 24時間戦えますか 第一三共ヘルスケア
- すすめてくれた人は、きっと、あなたが好き ほぼ日手帳
- 一年で一番最初に届くプレゼント 年賀状
- この時代に、住所を教えあう。そこが年賀状のいいところです 年賀状
- 1月1日のあなたの、心の中にいたいから。 年賀状
- 小さな出会いを、人生のつながりに育ててくれたのは、年賀状です。 年賀状
- ん~っ不味い!もう一杯! キューサイ
- 撮るという、アイラブユー OLYMPUS
- おちこんだりもしたけれど、私はげんきです。 魔女の宅急便
- カッコイイとは、こういうことさ 紅の豚
- やめられないとまらない、カルビーかっぱえびせん カルビー
- モノより思い出 日産 セレナ
- キレイになるなら 恋よりセンイ 大塚製薬 ファイブミニ
- バファリンの半分はやさしさで出来ている LION
- バファリンのやさしさは半分どころじゃなかった! LION
- 「おはよう」と家にも伝えてみた 大和ハウス
セールスレターを作る場合のコピー例
- 起業をしたい、と思っても何からはじめたらいいかわからないあなたへ・・・
- 年収1,000万円稼ぎたい500万円のサラリーマンへ
- 9,800円の商品を1,000円で!
- 10万円稼げなければ返金します!
- この動画を観ますか?それとも起業をあきらめますか?
- 最も幸福な大富豪が彼の秘訣をお教えします 。
- 私に5日ください、そうすれば人を引き付ける人にしてあげます…証明させてくだ さい-無料です
- 次の皮膚トラブル 5 つのうちどれを解消したいですか?
- 家を建てたり、買ったりするときにしがちな、最も大きなまちがいを避ける方法
- 一晩で記憶力が向上する方法
- 飛行機で決して…食べてはいけないもの
- あなたの会社からの損害賠償金を確保しようとあなた個人の資産が差し押さえられた らどうしますか?
- 苦労して手紙を書くのはもうやめにしよう
- インターネットで食品を売る新たな方法を見つけよう
- 英語でこんな間違いをしていませんか
- 未回収の請求を回収する7つの方法
- 資格をはく奪された弁護士の告白
- 低予算のダイレクトメール作戦でひと月30万円稼ぐ方法
ここで紹介したキャッチコピーは世の中に溢れかえっているキャッチコピーの0.1%にも満たないものです。それだけ、世の中にはキャッチコピーがあり、その中にはたくさんの人の心を動かしてきたキャッチコピーが多数存在しています。
あなたの伝えたいメッセージやあなたの商品やサービスにとって、最も使いやすそうなキャッチコピーをまずは選ぶことがファーストステップとなります。
Step2:ベースとなるキャッチコピーを穴埋め形式に置き換える
ベースとなるキャッチコピーを見つけたら、穴埋め形式に変換をしていきます。
実査に取り組む方法は下記の通りです。
苦労して手紙を書くのはもうやめにしようの変換例
- 苦労して○○を書くのはもうやめにしよう
- 苦労して○○を○○のはもうやめにしよう
- 苦労して手紙を○○のはもうやめにしよう
上記のように、参考元の一部を○○に置き換えることで、穴埋め形式に変換させることができます。
また別の例も紹介すると下記のようになります。
子供から、想像力を奪わないでくださいの変換例
- ○○から、想像力を奪わないでください
- ○○から、○○を奪わないでください
- 子供から、○○を奪わないでください
いかがでしょうか。このように一部を置き換えるだけなので、1分もかからず数秒でできるはずです、
Step3:あなたのメッセージを穴に埋め込む
Step2の数秒で終わる穴埋め変換が終わったら、あとはあなたのビジネスにおけるメッセージを当てはめるだけです。
苦労して手紙を書くのはもうやめにしようの置き換え例
- 苦労して○○を書くのはもうやめにしよう
→苦労してセールスレターを書くのはもうやめにしよう - 苦労して○○を○○のはもうやめにしよう
→苦労して集客するのはもうやめにしよう - 苦労して手紙を○○のはもうやめにしよう
→苦労して手紙を作るのはもうやめにしよう
受験生から、想像力を奪わないでくださいの置き換え例
- あなた自身から、想像力を奪わないでください
- サラリーマンから、楽しみを奪わないでください
- 旦那さんから、お小遣いを奪わないでください
- 子供から、遊ぶ時間を奪わないでください
- 子供から、未来の可能性を奪わないでください
このように、言葉を置き換えるだけで、あなただけのキャッチコピーを作ることができます。
それでも難しいと思ったら|ゲーム感覚で鍛える言葉遊び
穴埋めにして言葉を置き換えることが難しいと感じることもあるかもしれません。
しかし、それはあなたの出来が悪いからでも、あなたの想像力が足りないからでもありません。ただ単にそうした考え方をこれまでにしてこなかったことによる慣れの問題です。普段から3Stepの事ばかりを考えていると、意識して考えなくても頭の中で勝手に言葉の置き換えをしてしまうようになります。
これは、慣れ=習慣化されているかどうかの問題です。
いきなりキャッチコピーの穴埋めと置き換えが難しいと感じたなら、身近なものから慣れていけば良いだけです。
- 私はカレーが好きです。
- 私は○○が好きです。
- 私はラーメンが好きです
このように、普段の会話の中で出てきそうなフレーズも、3Stepで新しい言葉に作り変えることができます。
- 暑いのが苦手です。
- ○○が苦手です。
- 寒いのが苦手です。
日々の生活の中で、誰かと会話をしている中で、自分自身との会話をしている中で、ちょっとだけ時間をとって穴埋めにしてみる。
そして、違う言葉に置き換えてみる。最初はこうした身近なことからスタートしていくことで、自然と3Stepのキャッチコピー作成スキルを手に入れることができるようになります。もし、会社の同僚や身近に気兼ねなく話せる人がいるのであれば、ゲーム感覚で言葉の置き換えゲームをしてみるのも効果的です。
ちなみに、僕は実際に言葉の置き換えゲームは取り入れており、とてもプラスの効果を感じられています。
まとめ
世の中には、素晴らしいキャッチコピーで溢れかえっています。
本のタイトルも、雑誌の見出しも、書籍の目次も、実はキャッチコピーの素材に変換することもできます。
- Step1:ベースとなるキャッチコピーの元を見つける
- Step2:ベースとなるキャッチコピーを穴埋め形式に置き換える
- Step3:あなたのメッセージを穴に埋め込む
最初は難しく感じるかもしれませんが、まずはゲーム感覚で挑戦してみる。そうすれば、あなたは自然と言葉の置き換えの名人に進化することができます。
ぜひ、あなたのビジネスにも取り入れてみてくださいね。